NK細胞療法

NK細胞療法とは

免疫細胞である細胞傷害性リンパ球のひとつNK細胞(ナチュラルキラー細胞)を使ったがん免疫細胞療法です。
このNK細胞はリンパ球のひとつで、ウイルスに感染した細胞やがん細胞を排除する細胞です。
異物であれば見つけ次第攻撃をすることから、生まれつき持っているといった意味合いで「ナチュラル」の名称が付けられています。
NK細胞療法はこのNK細胞を増やし、がんを排除する治療となります。

治療方法

ご自身のNK細胞を増やし、身体の中の免疫機能高めます。
[1]医療機関で50mlの血液を採取します。
[2]採取した血液は定温で細胞加工センター(弊社)に送られます。
[3]送られてきた血液から単核球(NK細胞が含まれる細胞集団)を分離します。
[4]免疫細胞から分泌されるたんぱく質等を加え2週間培養し、NK細胞を増殖・活性化させます。
[5]増殖・活性化させたNK細胞は点滴バッグに入れられ医療機関に届けられます。
[6]医療機関でNK細胞を点滴で投与します。

基本、2週ごとの6回投与で1クールの治療となります。
入院の必要はありません。

品質管理

弊社では品質の確保として、培養後の免疫細胞に対して次のことを確認しています。
[1]NK細胞数が一定レベル以上に増加していること
[2]投与する細胞の中に一定レベルのNK細胞が存在していること
[3]細胞障害活性が一定レベル以上認められること

他の治療法と併用

がん免疫細胞療法は、手術との併用で手術後の再発予防に効果があると考えられています。
また、化学療法や放射線療法との併用でも相加・相乗効果が期待されますが、化学療法との併用では投与した細胞が抗がん剤の影響を受け抗腫瘍活性の低下をきたすことがあるため、投与時期等の調整が必要となります。

副作用

がん免疫細胞療法は、ご自身の細胞を用いていることから重篤な副作用を引き起こすことはありません。
また、投与する免疫細胞は温度や湿度などの環境が厳重に管理されたクリーンな部屋で製造されるため、高い安全性と品質が確保されています。
一時的な発熱や悪寒を生じるケースがありますが、2日程度で軽快します。これは活性化したNK細胞がつくり出すサイトカインと呼ばれるたんぱく質によるものと考えられています。

治療を受けられる医療機関

弊社が免疫細胞の加工製造をお受けしているNK細胞療法の提供をしている医療機関は全国にございます。
お近くの医療機関をご紹介しておりますのでお問い合わせフォームよりお尋ねください。