がんの治療方法

このページではがんの検査方法と治療方法を解説いたします。

一般的ながんの検査

がんの検査は、大きくふたつに分けられます。
ひとつは、集団全体の死亡率減少を目的として実施、公共的な予防対策として行われる「対策型がん検診」。市区町村が行うがん検診がそれに該当し、検査費用に公的な補助が出るため、比較的安価な自己負担額で受診することができますが、検査を行う部位は限定的です。
もうひとつは、対策型がん検診以外の検査ということになりますが、典型的な例として医療機関や検診機関が行う人間ドックがそれに当てはまり、これを「任意型がん検査」といいます。個人の希望する時期に、個人が希望する検査方法を受けることができます。一般的に補助がないことが多く、自己負担額は対策型がん検診よりも高価になります。

対策型がん検診(住民検診型) 任意型がん検診(人間ドック型)
目的 対象者全体のがんの死亡率を下げる 個人の死亡リスクを下げる
検診提供者 市区町村や健保組合等
(公共的な医療サービス)
個人の判断
(任意に提供する医療サービス)
検診対象者 検診対象として特定された人
(一定の年齢範囲の住民など)
主に個人
検診費用 無料、あるいは一部自己負担 全額自己負担

検査方法

がん検査には以下のようなものがあり、複数の検査を経てがん診断が出されます。
最近ではゲノム医療の進歩から血液中のがん細胞あるいはがん細胞物質を検査ができるまでになっています。

画像検査 体内の状態をCT、MRI、エコー、X線で撮影、観察する検査方法。全身もしくは部分的な検査に用います。
内視鏡検査 内臓や体腔内部に小型カメラ状の機器を直接身体に入れて観察する検査方法。胃や大腸などの消化器の検査以外にも、婦人科系の検査にも用いられます。
病理検査 がんが疑われている場所から細胞や組織を採取して調べる検査方法。がんの診断は、ほとんどの場合、最終的に病理検査を必要とします。
生化学検査 血液や尿採取し、その中に含まれる物質の量を測定する検査方法。腫瘍マーカーがこれにあたり、がんの存在によって血液中に増加する物質を調べます。
ゲノム検査 血液中に流れているがん細胞あるいはがん細胞物質(死細胞ほか)を測定する検査方法。がんの存在を検出する、がんの大きさに依存しない最新の検査方法です。

がんの治療方法

根拠に基づいた標準的な治療方法、以下はがんの三大治療と言われている治療方法です。

手術療法 がんを完全に取り除くことを目的にした局所療法です。
がんが発生した部位(原発巣)を切除、もしくは焼いてしまいます。
切除の大きさ、量、部位により身体に大きな負担がかかる場合があります。
化学療法 いわゆる抗がん剤を投与する治療で、全身療法のひとつです。
局所療法では対応できないようながんに対しておこなわれる他、手術の前に大きながんを手術できるように小さくする、手術後に身体のなかに残っている可能性のある目に見えない小さながん細胞を排除する目的で使用されます。
副作用が強く出る場合があります。
放射線療法 がんが発生した部位(原発巣)に放射線を照射して、がん細胞を死滅させる局所療法のほか、いくつかの手法があります。
最近はがんへ放射線が集中してかかるように照射の方法が工夫されていますが、正常な細胞も少なからずダメージを受けてしまいます。そのため、治療中や治療直後に加えて、治療終了後にかなり時間がたってから副作用が出る場合があります。

新しいがん治療

物理的に病変を取り去る、あるいは薬剤などでがんを抑え込むといった人為的な手法ではなく、人の身体に本来備わっている機能を高めてがんを治療するという概念をもった、比較的新しい治療方法があります。
新しいがん治療とはいえ実質的には1990年代から始まったもので、現在に至るまで多くの患者様にお受けいただき、また大きく進歩している治療方法です。 簡単に言うと、身体の中にあるご自身の免疫細胞を増やし、その免疫細胞にがんを攻撃させ排除させてしまう治療方法となります。
免疫機能を高めるこの治療方法を詳しくご説明いたします。こちらをご覧ください。